もうひとつの平家物語
平氏一族

もうひとつの平家物語とは?


寿永4年(1185年)、平氏一族は讃岐屋島の戦いで源氏に敗れ、生き残った武士たちは散りぢりに逃れていきました。祖谷地方に伝わる伝説によれば、平教盛の次男 平国盛(教経)は、安徳天皇を奉じ、手勢百余騎を率いて陸路東に逃れ、大山(阿讃山脈)を越えて吉野川をさかのぼり、山深い祖谷山の地に入ったといわれています。

平国盛(教経)は後に住居を阿佐名に移し、祖谷山に入山して二十年余の後、この地で息を引きとりました。それから後も国盛の子孫は代々この地に住んで阿佐を姓とするようになりました。国盛の直系の子孫であると伝えられる「阿佐家」には、現在も「平家の赤旗」と呼ばれる大小二流の旗と系図、宝刀が所蔵され、大枝にある鉾神社は、国盛が鉾を納めて社を建てたものと伝えられており、境内には国盛が植えたとされる樹齢八百年余の「国盛杉」がそびえます。

祖谷地方には、この他にも平家や安徳天皇にまつわる伝説が残されています。剣山は、かつて石立山と呼ばれており、安徳天皇が平家再興を祈願して剣を奉納されたことで「剣山」と改称され、また安徳天皇一行が川を渡る際に栗の木を渡して通った場所の地名も「栗枝渡(くりしど)」と改められました。剣山の山頂付近のなだらかな草原は「平家の馬場」と呼ばれ、平家の武士たちが軍馬の調練に励んだと伝えられています。安住の地を求めて祖谷にたどり着いた彼らも、しばらくは平家再興を夢見て苦闘の日々を送りました。

これらは祖谷に伝わる伝説であり、史実は明らかではありません。しかしながら、伝説は長い歴史の中で語り継がれ、村人たちによって固く信じられてきました。それは今も村人たちの誇りであり、心の支えとなっています。

平家伝説ゆかりのスポット等

祖谷のかずら橋
祖谷のかずら橋<三好市西祖谷山村>
民謡「祖谷の粉ひき節」にも歌われるかずら橋は、平家一族が追っ手から逃れるために、いつでも切り離せるようにと、シラクチカズラという植物で造ったといわれています。今では、3年に一度、安全に架け替えられていますが、10数メートル下の渓流を望めるので、何とも言えないスリルを味わえます。国・県指定重要有形民俗文化財。
※今年は3年に一度の、架け替え年にあたるため平成24年1月11日〜2月中旬まで休業となります。
琵琶の滝
琵琶の滝<三好市西祖谷山村>
かずら橋のほど近くにあり、平家の落人たちが琵琶を奏でなぐさめあったと伝えられています。高さ50メートルの優美な滝。
平家屋敷民俗資料館
平家屋敷民俗資料館<三好市西祖谷山村>
平家の資料や遺品を展示しています。安徳帝の御典医、堀川内記の子孫代々の屋敷。堀川内記は、平家滅亡の折に一族とともに入山し、薬草の豊富な祖谷の地で、医業と神官を務めた人です。庭には、樹齢800年の老樹がそびえ、江戸時代の民家をそのまま保存した館内には、鎧・旗・古文書・生活用具などが展示されています。
平家屋敷 阿佐家e
平家屋敷 阿佐家<三好市東祖谷>
山岳武家屋敷の代表的存在。阿佐家は壇ノ浦の合戦の後、この地に隠れ住んだ平国盛の子孫にあたります。中には、国盛が持っていたといわれる「平家の赤旗」などが所蔵されています。(民家のため一般公開していません。)
平家の赤旗
平家の赤旗
阿佐家に宝刀とともに伝えられている平家の赤旗。大小二流の赤旗は、本陣用の大旗と戦場用の小旗があり、それぞれ「八幡大菩薩」の文字が書かれています。井川エリアの地福寺にも全く同じ二流の赤旗が伝えられています。
武家屋敷 喜多家住宅
武家屋敷 喜多家住宅 <三好市東祖谷>
宝暦13年(1763年)に建てられた祖谷地方最大の武家屋敷。山岳武士の暮らしがしのばれます。
鉾杉
鉾杉 <三好市東祖谷>
樹齢800余年。喜多家の庭先にあり、平国盛が植えたという別名「国盛杉」。四国第2の大きさといわれています。県指定天然記念物。
東祖谷歴史民俗資料館
東祖谷歴史民俗資料館 <三好市東祖谷>
ホールもあり、平家伝説の里の暮らしぶりをしのぶ品々を展示する資料館。平家の赤旗のレプリカも飾られています。
剣山
大剣岩
剣山 <三好市東祖谷(登山リフト乗り場)>
剣山国定公園にある日本百名山の一つ。安徳天皇ゆかりの剣がその名の由来といわれています。 西日本第二の高峰(標高1,955m)でありながら登山道が整備されており、登山リフトを利用すれば気軽に山登りが楽しめる山として親しまれています。
奥祖谷二重かずら橋
野猿
奥祖谷二重かずら橋 <三好市東祖谷>
平家一族が、平家の馬場に通うために架けたと言われる橋。男橋と女橋の2本があり、「夫婦橋」とも呼ばれています。女橋のすぐ横には、ロープを引きながら渓谷をわたる「野猿(やえん)」があり、貴重な体験ができます。
栗枝渡八幡神社
栗枝渡(くりしど)八幡神社 <三好市東祖谷>
栗枝渡八幡神社拝殿の奥に、安徳天皇御火葬場があります。生前には安徳天皇が遊んでいた場所を掃き清め、帝を荼毘に付したと伝えられています。

祖谷平家伝説ガイドツアー『もうひとつの平家物語』のご紹介

祖谷平家伝説
祖谷平家伝説ガイドツアー『もうひとつの平家物語』
日本史の大事件「源平合戦」の大いなる謎を秘めた祖谷の地を巡る旅です。
(ホテル発着:約4時間コース)
※平成24年4月からの催行予定。
コース概要
各ホテル→龍宮崖観光案内所(ガイド乗車)→大枝(鉾神社と鉾杉・武家屋敷喜多家)→栗枝渡(栗枝渡八幡神社=安徳天皇陵)→東祖谷歴史民俗資料館→平家屋敷阿佐家→龍宮崖観光案内所(ガイド下車)→琵琶の滝・かずら橋(車窓から)→各ホテル
お問い合わせ先
一般社団法人そらの郷 電話:0883-76-0713

その他の観光ガイドツアー・モデルコースのご紹介

からうた
観光ガイドツアー「祖谷めぐり・からうた姫伝説(古宮神社)探訪」
かずら橋や琵琶の滝など、伝説を秘めた秘境祖谷の風景をガイドの案内で興味深く訪ねます。宿泊すれば、郷土料理などを味わい、さらにゆったりと秘境ムードを味わえます。
お問い合わせ先
よびごと案内人(道の駅にしいや) 電話:0883-87-2670(要予約・有料)
ボンネットバス
ボンネットバスでのんびり秘境満喫コース<日帰り>
レトロなボンネットバスに乗って大歩危、かずら橋、祖谷渓などを約5時間かけて巡る定期観光バス。歴史を解説するガイドもついて、のんびり秘境を満喫できます。
コース概要
阿波池田バスターミナル(11時40分出発)→大歩危峡観光遊覧船→道の駅大歩危/妖怪屋敷→平家屋敷民俗資料館→祖谷のかずら橋→祖谷渓/小便小僧→阿波池田うだつの家/たばこ資料館→阿波池田バスターミナル(16時20分着)
お問い合わせ先
四国交通案内所 電話:0883-72-1231
祖谷大歩危巡りコース<車で日帰り>
懐かしい山村の風景を残す落合集落をはじめ平家の里の暮らしを展示する東祖谷歴史民俗資料館など、歴史文化と里の暮らしを巡るコースです。
コース概要
井川池田IC→50分→祖谷渓/小便小僧→20分→祖谷のかずら橋→20分→東祖谷歴史民俗資料館→10分→落合集落→50分→道の駅大歩危/妖怪屋敷→5分→大歩危峡観光遊覧船→40分→井川池田IC
秘境の郷体験コース<車で2泊3日>
平家落人伝説の残る秘境の地。数々の伝説の残る地の豊かな歴史と文化を学びつつ、自然の芸術大歩危・小歩危や、貴重な植物の多い湿原を巡ります。
コース概要
1日目 井川池田IC→45分→黒沢湿原→15分→松尾川温泉/しらさぎ荘→20分→祖谷渓/小便小僧→30分→大歩危峡観光遊覧船→5分→道の駅大歩危/妖怪屋敷→15分→祖谷渓温泉ホテル秘境の湯 泊
2日目 秘境の湯→10分→祖谷のかずら橋 →20分→ 東祖谷歴史民俗資料館→20分→武家屋敷旧喜多家→30分→落合集落→30分→奥祖谷観光周遊モノレール→徒歩5分→いやしの温泉郷 ホテル三嶺 泊
3日目 いやしの温泉郷→15分→天空の村・かかしの里→20分→奥祖谷二重かずら橋→30分→見ノ越(剣山登山リフト)→リフトと徒歩で70分→剣山山頂→リフト徒歩60分→見ノ越→2時間→美馬IC