これがホントのタートル・トーク!?
フルリニューアルのうみがめ博物館がついにオープン

さて、今回はこ〜んなに近くでウミガメと会話ができるというお話。まさに、リアル タートル・トークです。では、早速ウミガメに会いにいってみましょう!
日和佐うみがめ博物館カレッタ

やってきたのは、徳島県南部のまち・美波町。美波町は、毎年のようにウミガメが産卵に訪れる“ウミガメのまち”として知られています。ウミガメ保護条例を施行するなど、美波町は古くからウミガメと共生してきました。そんな美波町の『日和佐』と呼ばれるエリアにある大浜海岸こそがウミガメの産卵地になっているのですが、その海岸沿いに、ウミガメを間近で見られる『日和佐うみがめ博物館カレッタ』があります。

カレッタは、2025年7月にリニューアルオープンしたばかり。1985年の開館以来、小規模なリニューアルは何度かありましたが、今回は初のフルリニューアルです。
ウミガメ専門の博物館の歴史とは…!

カレッタの館内に入ると、いくつもの水槽やプールがあって、たくさんのウミガメが泳いでいます。ですが、ここはウミガメの“博物館”。見るだけではなく、カメの進化の歴史や現存するカメの種類など、ウミガメを始め、カメについてたくさん学ぶことができます。

そもそもなぜ、美波町にウミガメの知見が蓄積され、博物館ができ、ウミガメの町となったのか。その答えが展示コーナー『ウミガメと共に歩んだ町』に記されています。実は始まりは地元の中学校で発足した『海亀研究班』だったそうです。当時の中学生たちの研究結果には、当時のウミガメ研究者も驚くほどの内容もあったのだとか。詳しく知りたい方はぜひ現地でこちらの展示を見てみてください。
自分で色付けしたウミガメが巨大スクリーンに登場!

もちろん、館内には子どもが楽しめるコンテンツも。こちらでは、ウミガメの“塗り絵”をすることができます。

塗って終わりかと思いきや、実はただの塗り絵ではないようです。色を塗ったウミガメをスキャンすると…

なんと、その色付けしたウミガメが巨大スクリーンに登場!なにやら、そのウミガメの成長を見守る体験型展示が始まるようです。
この展示では、自分の描いたウミガメが自然の成り行きの中で成長する姿を見守ります。

しかし、砂浜を照らす人工照明を消したり、廃棄された漁網を取り除いたりといった、ウミガメに影響する人工物などをタッチして取り除くなど、ウミガメと共存するために人ができることを学ぶ展示となっています。
ウミガメの卵が眠る大浜海岸を一望

さてそんなゲームコーナーを通り抜けると、大浜海岸を一望できる絶景の展望室が待っています。今年(2025年)もウミガメが産卵にきているそうで、産卵場所を保護するために砂浜に印が付けられていました。ウミガメの産卵は基本的に夜間に行われますが、もしかしたらこの展望室から見ているときにウミガメが上陸してくるかもしれない、と思ったらロマンがありますね!

そして、展望室の先、順路の最後にあるのが、カレッタの一番の目玉とも言える巨大なウミガメプールです。
巨大ウミガメプールでリアル タートル・トーク!

こちらのウミガメプールは砂浜のある海岸のようになっていて、大浜海岸のようなウミガメの産卵に適した環境を再現しています。いつか、このプールで産卵をするウミガメの姿が見られるかもしれません。

プールの側面は何ヶ所かがガラス張りになっていて、ウミガメを間近で見ることができます。人馴れしているウミガメたちは自分から寄ってきて、話しかけるように水面から顔を出してくれたりも。まるでリアル タートル・トークのようです。

そして、そのプールにいるこちらのウミガメは、生年月日が確認できるアカウミガメとしては世界最高齢とされる『浜太郎』。1950年に海亀研究班があった日和佐中学校で孵化したという記録が残っているので、2025年現在で75歳です。なんと彼は美波町の住民票も持っているのだとか。
そして、開館40周年を迎えた今年には、うみがめ博物館の「名誉館長」にも任命されました。

今回、所々を割愛してカレッタの魅力を紹介しましたが、他にも、カメと触れ合えるイベントやウミガメにちなんだメニューが選べる『うみがめ食堂』など、楽しいコンテンツがいっぱい。ぜひ、カレッタに行って、学んで触れて食べて、ウミガメとお話してみてください!
日和佐うみがめ博物館カレッタ
所在地:徳島県海部郡美波町日和佐浦369
電話番号:0884-77-1110
営業時間:9:00〜17:00
定休日:月曜(祝日の場合は営業、翌日休み)
入館料:大人1000円、中学生500円、小学生300円、幼児(3歳以上)100円、幼児(2歳以下)無料
https://caretta.town.minami.lg.jp/