いつもの仕事を、特別な場所で。山のワーケーションで仕事効率はあがる!?

仕事をするために、旅に出る。休暇と仕事を一度に行うのが一般的なワーケーションですが、仕事をするためだけにどこか特別な場所に行くワーケーションがあってもいいと思うんです。そんなわけで、徳島県でのワーケーションレポート第二弾は緑豊かな山間部にある名西郡神山町に行ってきました。

神山町の自然の中でのワーケーション

徳島県の真ん中あたりにある神山町は、ここ10数年で多くの企業のサテライトオフィスを誘致するなど、地方創生の最たる成功例のひとつとして知られています。サテライトオフィスというのは企業が働き方改革のために設置することも多く、社員が気分転換もかねていつもと違う場所で仕事をするという意味ではワーケーションに近いものがあります。つまり、神山町というのは新しい働き方の象徴のような町であり、ワーケーションの聖地と言ってもいいでしょう。町内全域には高速ブロードバンド網が整備されているため、山中にありながらネット速度の心配も無用です。

そして神山町には、ワーケーションにぴったりの宿泊施設があります。写真左側に見える横長の建物、『WEEK神山』です。いつもなら仕事半分・遊び半分といった感じでワーケーションに行くのですが、今回はこの特別な場所で仕事効率が上がるのか、がっつり仕事をして検証してきましたよ!

WEEK神山の特別な時間の中で

WEEK神山は食堂兼フロントの母屋と、横に長く連なる宿泊棟で構成されています。目の前には美しい鮎喰川が流れているのですが、この横長の建物のおかげで客室は全てリバービューです。今回はその中でも特にワーケーション向きのお部屋『ワークルーム』に宿泊しました。仕事をするデスクからは、はたしてどんな景色が見えるのでしょうか。

なんとなく想像はしていましたが、それを超える素晴らしい景色にしばし呆然。リバービュー方面の全面ガラス張り、最高です。…が、この景色に慣れるまでは逆に仕事がはかどらない気もします。

そんなわけで、いきなり仕事を放ったらかし、少し周辺を散策。宿泊棟の裏にある小道から目の前にある鮎喰川に下りていくことができます。

近くで見る鮎喰川もやっぱりキレイ! 流れも穏やかなので、夏ならここで水遊びもできそうです。

虫の鳴き声と、木の机。

ワークルームに戻って仕事をしていると、あることに気が付きます。防音をしているわけでもないのに、すごく静か。周囲100mくらいはほとんど車も走っていないですし、人もあまりいないのでほぼ無音状態です。手触りの良い木の机もGOOD。景色に慣れてきたら、無音の中、すごく集中力が高まっていくのを感じます。

そして夜になれば外の景色はほとんど見えなくなるわけですが、代わりに虫の鳴き声が聞こえてきました。計算通りというわけではないでしょうが、その虫の鳴き声が大きくてうるさいわけでもなく、小さすぎるわけでもなく、絶妙な自然のBGMとして機能しています。僕がアーティストなら、創作意欲が高まって、インスピレーションが降りまくって、世紀の名作を生み出していたことでしょう。

周辺には美味しい食事処がいくつか

WEEK神山でも夕食はありますが、木〜日曜限定。宿泊日は水曜だったので、今回は近くのお店に食べに行きました。上の写真は『めし処 萬や山びこ』で注文した『夜の定食』。WEEK神山の夕食が食べられなかったのはちょっと残念ですが、こんなに美味しいお店が近くにあったので満足です。

周辺には他にも飲食店がいくつかあります。特にランチでおすすめなのがこちらの『かま屋』。神山の食材をいっぱい使ったランチが食べられますよ。そのすぐ裏には『かまパン&ストア』というパン屋さんもあります。ここのパンがこれまた美味しいのです!

WEEK神山の朝食はパンとごはんの日替わりですが、パンの日に当たればその『かまパン&ストア』のパンが出てきます。朝食でこのパンを気に入って帰りにお土産でパンを買って帰る、というのが宿泊客のテンプレ行動になっているのでは。

そうして朝食をいただき、一泊二日の神山町ワーケーションは終了。ワークルームでの仕事は、特別な時間でした。効率が上がったかどうかは分かりませんが、仕事の質は確かに違ったように思います。ただ、WEEK神山のスタッフさんは「神山は一週間くらい滞在して本当の良さが分かると思います」とも話していました。なるほど、それで『WEEK神山』なんですね。今回は一泊二日でしたが、次回は長期滞在してみたいところです。

WEEK神山

徳島県名西郡神山町下分字地野57
tel.088-677-0313
https://week-kamiyama.jp/

ライタープロフィール

QUAREAL 千葉大輔

徳島県三好市出身のフォトグラファー・ライター。徳島のタウン情報誌出版社に6年間勤務後、フリーランスのクリエイターとして独立。独立後はいくつもの観光系webメディアの立ち上げに関わり、記事も数多く執筆している。
https://www.quareal.net/