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日本人の感性が息づく芸能 阿波人形浄瑠璃を観る

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「阿波人形浄瑠璃を観る」ページのメイン画像

 阿波人形浄瑠璃とは、国の重要無形民俗文化財にも指定されている徳島県の伝統芸能。徳島市にある「阿波十郎兵衛屋敷」ではその代表的な演目を毎日上演しており、気軽に鑑賞することができます。

公演も展示も楽しめる阿波十郎兵衛屋敷

阿波十郎兵衛屋敷長屋門や庭園の画像
写真左:藍染めののれんがかかる阿波十郎兵衛屋敷の入口の長屋門。 写真右:当時のままの形で残る鶴亀の庭
 

 元禄11年(1698年)、罪状も明らかにされないまま政策上の理由で処刑された藍の庄屋・板東十郎兵衛の屋敷跡を利用した「阿波十郎兵衛屋敷」。

 ここでは、その板東十郎兵衛の名を借りて作られたお家騒動の物語「傾城阿波の鳴門」を1日2回上演しています。まさに物語のゆかりの地でもある屋敷で、その物語を鑑賞できるのは素晴らしいことです。

 

「傾城阿波の鳴門 順礼歌の段」公演の画像
写真上:頭と右手を操る主遣い、左手を遣う左遣い、両足を遣う足遣いの3人で1つの人形を動かす。 写真左下:おつるの話を聞き涙ぐむおゆみ。 写真右下:「傾城阿波の鳴門 順礼歌の段」は広い舞台をいっぱいに使って演じられる
 

 公演の演目は、母親の愛情を描いた「傾城阿波の鳴門 順礼歌の段」。父母を探す順礼のおつるは大阪の玉造で母親のおゆみと偶然出会いますが、盗賊に身をやつし役人に追われる立場の母親おゆみは、親子の名乗りもせずにおつるを帰してしまいます。

 情感たっぷりの太夫の語りと三味線に合わせて人形を動かし、人物の微妙な感情の変化まで表現する職人技は圧巻! いつのまにかその世界の中に引き込まれ、約30分の上演時間はあっという間に過ぎていきます。

 

阿波十郎兵衛屋敷展示室や母屋の画像
写真上:徳島の人形文化の奥深さを感じられる展示品の数々。 写真左下:阿波人形浄瑠璃で使われる人形は、文楽人形の頭などに比べて大きく、光沢のある塗りが特徴。 写真右下:小松島の藍商人の屋敷から移築された母屋は、人形や衣装の展示、講座にも使われる
 

 屋敷内は人形浄瑠璃が上演される劇場のほか、展示室や母屋、中庭などみどころも揃っています。

 なかでも注目は、阿波木偶(あわでこ)とよばれる人形や、阿波人形浄瑠璃が生まれた歴史背景がわかる資料が並ぶ展示室。主遣い、左手遣い、足遣いの3人で1体の人形を動かす三人遣いの仕組みの解説や、自ら動かしてみることができる人形などもあり、公演前にこの展示室を見学しておくと、人形浄瑠璃の鑑賞が一層味わい深いものになるかもしれません。

 

阿波十郎兵衛屋敷内ショップの画像
写真左:地元の名産品や阿波藍染めの商品が充実している。 写真右:「傾城阿波の鳴門 順礼歌の段」に登場するおつるとおゆみをキャラクター化した人形も販売
 

 また、屋敷内にはショップもあります。阿波人形浄瑠璃関連の商品はもちろん、吉野川のすじ青のりや阿波晩茶、ゆず茶、和三盆糖など徳島の特産品をはじめ、阿波藍で染めたストールなどのおしゃれアイテムなども幅広く揃っているので、徳島旅行のおみやげ探しに最適です。

屋外で阿波人形浄瑠璃を鑑賞できる農村舞台

農村舞台の画像
写真:犬飼農村舞台では毎年11月3日に、阿波人形浄瑠璃と襖からくりの奉納公演を実施
 

 阿波人形浄瑠璃をより深く楽しみたいなら、「農村舞台」での鑑賞もおすすめです。農村舞台とは幕末から明治、大正にかけて神社の境内などに建てられた野外劇場のこと。徳島県には当時の農村舞台が数多く現存しており、今でも各地で公演が行われています。

 なかでも有名なのは徳島市の五王神社の境内に立つ「犬飼農村舞台」。130枚余の襖を使って42の景色や文様を演出する「襖からくり」が保存されており、国の有形文化財に指定されています。

 

 生の公演は屋内・屋外に限らず迫力があり、見る者を芝居の世界に引き込んでくれます。江戸時代から伝承され続ける芸能の魅力をぜひ生で味わってみてください。

※掲載の料金や内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますのでご了承ください。

このルポで訪れたスポットはこちら

・阿波十郎兵衛屋敷

・犬飼農村舞台